青果流通業界の働き方改革1 卸・仲卸の取組みに続き、今回は市場全体で取組む盛岡市場の例です。経営力を強化させるために、優秀な人材の確保を重要視し、労務環境の改善を促しています。
(このサイト「やっちゃばジョブ」を運営する、農経新聞社 発行の『農経新聞』2022年5月30日付号の記事より)
盛岡市場活性化ビジョン2022 労働条件の改善へ 長時間勤務回避、有給取得
*ピンク色のマーカーを引いた部分が、働き方改革の取組みに関する内容です。
盛岡市中央卸売市場(青果・水産)では、今後5か年の「活性化ビジョン2022」をまとめた。
「集荷・販売力の強化」「市場機能を支える経営力の強化」「情報発信の強化」を基本戦略に、年間取扱高は青果160億円(2021年実績140億円)、水産120億円(同111億円)と、手の届くところに設定。
前回の「市場活性化ビジョン2017」では青果200億円、水産150億円としたが、実際には減少が止まらなかった。
注目されるのは、経営力強化のうち、労働条件の改善を通じて優秀な人材確保を図る「人材確保に係る労働環境改善」。
とくに個別目標(指標)として卸による「営業担当の交代制の導入」をはじめ、入場全業者が「有給休暇取得率5割」「育児休業制度の完備」「ハラスメントに係る苦情・相談への体制整備」を推進する。
また、集荷・販売力の強化に向け、「企画力強化のための市場横断的組織」を構築。
市場全体として取組むべき課題の対応策の立案や、その実行組織となる市場業務の協働組織の効果的な運営に努める。
さらに卸と仲卸・売買参加者との実務担当者レベルの情報交換の場として、情報交換会を開催する。